合気道愉々会blog - 合気道の言葉「正勝、吾勝、勝速日」

▼ 合気道の言葉「正勝、吾勝、勝速日」

会員の皆様が合気道の稽古を楽しまれるための参考に、合気道でよく使われる言葉等を適宜掲載してみます。



正勝、吾勝、勝速日(まさかつ、あがつ、かつはやひ)

(合気道開祖・植芝盛平が好んだ言葉)


 開祖が好んで口にされた「正勝」、「吾勝」、「勝速日」という三つのことばは、開祖が合気道修行の心がまえや心得を端的明快に教示された味わい深い訓言であった。
 その意味するところは次の通りである。

正勝」とは、心に正しき義(正義)をもって不義なるものを打破する強い信念

吾勝」とは、利己的な我執や我欲を克服し、すなわち己にうち勝つ強い信条

勝速日」とは、実践の場においてはいささかも遅疑逡巡することなく一瞬にして気を発し相手を制する、いわゆる機先の動のこと

 日々ひたむきに稽古に精進し、修行を積んでこの「合気道三要諦」を心に会得し、身に体得すれば、その者は「戦わずして常に勝つ」不動の境地至る・・・・・・との啓示である。

   合気道探求 第4号 表紙裏<探求のことば> より

2010.5.15(土)の講習稽古で、菅沼先生が説明されていましたが、聞え難かった方もいらっしゃると思いますので、書いてみました。(以上、合気道愉々会代表 吉田司先生






…続き

「正勝吾勝勝速日」は古事記などに出てくる日本神話の神様の名前が元になっています。(→ウィキペディア「アメノオシホミミ」参照

植芝盛平は思想面で神道・大本教などの影響が強く、合気道の理念や技の理合をもっぱら神道の用語で説明しました。


大正14年(1925年)、当時京都府綾部で修行を行っていた盛平は、ある海軍の剣道教士の挑戦を受けて立合い、これを退けます。(剣士が木刀で打ち掛かって来るのを素手でことごとくかわし、最後には剣士がへばって降参したとか。)

盛平はそのあと井戸端で行水中に、突然大地が鳴動し「黄金の光」に包まれる感覚に襲われるという、一種のトランス状態に陥りました。このときにさまざまな自然法則から小鳥や虫の鳴き声の意味までをも理解し、「宇宙」との一体感と同時に武道的・精神的な悟りを得たといいます。(「黄金体体験」として知られているものです。)


「わしは直後、はッと悟り得たように思う。勝とうとして、気を張っては何も視えんのじゃ。愛をもってすべてをつつみ、気をもってすべてを流れるにまかすとき、はじめて自他一体の気・心・体の動きの世界が展開し、より悟りえた者がおのずから、いわゆる勝ちをおさめている。勝たずして勝つ――正(まさ)しく勝ち、吾(われ)に勝ち、しかもそれは一瞬の機のうちに速やかに勝ち、つまりは自他一体、神人一如、宇宙即(すなわち)我なる愛の産霊(むすび)そのものの勝利となる。すなわち、己れ一個の勝ち負けははるかに超越した、武産(たけむす)の神の絶対の勝ちがそれであり、武の道とはそこに到達することをもって至上とする。……まあそのようなことを感得したのではなかろうかな」
(植芝吉祥丸著・植芝守央 監修 『合気道開祖 植芝盛平伝』 出版芸術社、1999年、ISBN 4882931680、172~173ページより植芝盛平の独白。)


盛平はこの前年に、大本教の出口王仁三郎の護衛役で満州・蒙古地方に渡り、馬賊との撃ち合いや危うく処刑されかけるなど激しい極限状態を何度も経験し、帰国後も異常に神経が研ぎ澄まされた状態になっていたといいます。それにプラスしてそれまでの厳しい武術修行の蓄積も加わり、上のような精神状態を体験するに至ったようです。

「正勝、吾勝、勝速日」は盛平自身も言うように、単に己れの勝ち負けを超え、武道の勝ちは世の中や人間の価値を肯定するためにあるのだ・またそうでなければならない、ということを深く悟った中で出てきた言葉であることを考える必要があります。

なお「勝速日」の「日」は、もともとの意味が「勝つこと昇る日のごとく速し」であるため、この字がついているということです。朝の光の如く勝つ――これも勝つことの意味合いを肯定するような言葉ですね。

菅沼先生は「速い遅いを超越して既に最初から勝っている」と仰っていました。開祖も別の本の中で同じことを言っています。合気道の体さばきは具体的にそのようにできているという意味です。

また「一瞬の機のうちに速やかに」物事を行うということは、人生訓としても通じるものと言えるでしょう。怠惰な私には最も難しい課題です。(以上blog管理人)




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